ケアセンター八潮

評価概要

法人名
医療法人社団協友会
評価期間
2013年6月6日~2014年2月3日
事業者の理念・方針、期待する職員像
事業者が特に力を入れている取り組み
組織マネジメント分析結果
サービス分析結果
利用者調査結果

特に良いと思う点

安定した運営のもと確かな支援が実施されている
多くの魅力的な施策が実施されているためプレゼンスが薄くなりがちであるが、「基本的なサービスが安定した運営の中で実践されている」ことは特筆に値する。リハビリテーション・看護・介護の各セクションの連携と確かな支援、病院との密なる連携、緊急時への確かな対応、事故防止や転倒防止への細やかな対策、災害への体制の整備等々数多くの取り組みにより利用者が安全・安心・快適に暮らすことができるよう支援に努めている。また利用者調査における聞き取りからも事業所への安心感を多くの利用者から感じ取ることができた。
役割を分担し、目標を掲げながら数多くの委員会が活動している
美化・身体拘束廃止・記録・ケアプラン・安全対策・栄養・教育・苦情相談・防災・物品管理・省エネなど数多くの委員会が設置されている。利用者の支援に対してはチームによる連携が横断的な支援を実現しているが、組織間の取り組みとしては委員会がその役割を果たしている。またリハビリテーション・介護・看護・地域支援室・相談室の各セクションは組織的にきれいに縦に整備されており、そのセクション間の横断的な取り組みとして委員会が役割を担っている。目標の設定とその評価により具体的取り組みがなされている。
全職員が大きな目標である在宅復帰の向上を意識した支援に取り組んでいる
機能訓練をはじめ入浴・排泄・移動・健康管理など全てのサービスにおいて在宅復帰を意識した支援がなされている。「出来ないことを出来るようにする」ことを主眼にした支援が行われており、居宅に戻ってからの生活に利用者が困らないようよう取り組んでいる。在宅復帰に対しては数字だけが先行する風潮がある中、具体的支援に対して細かな将来への配慮がなされている。

さらに改善が望まれる点


目指す人事方針の明示とその推進が望まれる
法令の遵守・人事考課制度の構築とその実践により複数の専門性の高い職種を適材適所にて活用している。今後は事業所が求める人材像を具体的に示し、多数ある職種を一つの方向に導いていくことが期待される。在籍する職員だけでなく、今後入職を希望する方に対しても明示していくことでより事業所の方針を理解した活動が展開されると思われる。
多くの改善点が認識されており、その実現が期待される
各セクションの業務の可視化・サービス担当者会議やケアカンファレンスへの家族の参加・食事の保温性の向上・聞き取りの職種間での重なりの改善・トイレの増設・平常時の医療機関との連携・歩行補助具の増加・マニュアルの改訂などソフト面・ハード面双方の具体的改善点がしっかりと認識されている。更なるサービスの向上に対する熱意とその把握力に感服する。組織として良いことはすぐに改善をしていく土壌が生成されており、一つひとつ課題を吟味し、優先順位に配慮して取り組まれていくことが期待される。
他事業所の範として利用者の「あきらめ」に対して改善への挑戦を期待したい
利用者の聞き取り調査においては、職員のやさしさ・事業所への安心・サービスへの配慮など多くの賞賛の声を聞くことができた。一方で施設での生活そのものにおける境遇や様式に対して「あきらめ」の声も多く聞かれた。地域の医療・介護を牽引する存在としてこの困難な課題に対して一考・検討していただき、老人保健施設の更なるサービスの充実に対して範を示す挑戦に期待したい。